ゼスプリ・キウイブラザーズの秘密

ゼスプリ・キウイブラザーズの秘密

今や「キウイ」といえば、「アゲリシャス」という言葉で一気に知名度を上げた「ゼスプリのキウイ」だと思いますが、スーパーでもよく見るようになりました。

そのマーケティングを成功させたのが猪股可奈子氏ですが、その原点は「消費者目線」というキーワードです。

ニュージーランドのゼスプリインターナショナルは、キウイフルーツの生産者が株主の輸出販売会社ということもあり、「どのぐらいの頻度で、果物全体の中でどのぐらい食べられているのか?」という消費者に向けるべき視点が欠けていたそうです。

リサーチの結果「消費者の半数は1ヶ月に1回もキウイを食べていない」という事実が分かったため、「1ヶ月に2~3回食べる形に増やせるのではないか?」という仮設を立て実行します。

その戦術として猪股氏がとったのは、キウイブラザーズというキャラクターを使って「アゲリシャス」という言葉を作り出しました。
そしてコロナ禍の2020年5月からは、「我慢しなくてもいい」というメッセージを発信し、多くの共感を呼び、放送回数は329位にもかかわらず、好感度では総合3位となり、CM業界でも大きな話題になりました。

キウイのことを知っている人は、このCM戦略のおかげで、随分を増えたと思いますし、スーパーでの販促活動も定期的に行われていますので、「果物買おうかな?」という時に「キウイ」を思い浮かべる人の数も増えたと思います。
課題があるとすれば、果物は「旬」「季節」と連動することが多いので、いつでもある「バナナ」や「キウイ」が積極的に選ばれるため必要なこと、でしょうか?

商社時代にはほとんど考えていなかったマーケティングという視点ですが、知れば知るほど面白いですね。

生産機能の分業が進んでいるアパレル業界の中で、ブランドホルダーでもない私達OEM業者はマーケティング視点で何が出来るのでしょうか?
もっと目の前のお客さんが、消費者に対してどのようにどのような価値を提供しようとしているのかを学ぶ必要がありそうですね。

圧倒的な相手なら徹底的なコバンザメでもいいんじゃない?と思いました。

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吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。

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