安心という価値

今回のタイ出張では、移動手段としてGrabを多用しています。
いわゆる配車アプリです。
言葉が通じない上に地理的にも不慣れな場所、かつ、公共の移動手段がない、となると、今まではタクシーを使うしかありませんでした。

たたタクシーだと
・どこに連れて行かれるか分からない
・乗る前に値段交渉が必要(メーターを倒さない)
という恐れがあり、安心して使えませんでした。

その点、Grabですと
・目的地までのルートが可視化されている
・乗る前に価格は確定している
・ドライバーの素性が分かっている
ので、多少、値段が高くても安心出来るので、一度使うとやめられなくなります。
中国でも、DiDiを良く利用していましたが、同じです。

危険を回避したり不安を解消するためには、人はお金を使うようです。

アパレルは衣食住と言われる生活の3原則に含まれるにもかかわらず、
危険や不安を感じる材料は少ないですね。
強いて言うなら、針ぐらいでしょうか?

「流行を知らない人」
「流行から外れている人」
と他人から思われる「不安」を煽るようなビジネスは長続きしません。

逆に言うと、
「寒さや厚さから身を守る」
という一般アパレル本来の目的は、もう十分達成したと言えます。

災害や非日常時に危機から身を守るようなアパレルしか残ってないのではないでしょうか?

吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。

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