AIの立ち位置

データと経験は対立するものではなく、
お互いを高め合うもの。

chatGPTの登場によって、
生成AIブームが続いています。

明らかにメタバースよりも中身が濃いので、
この流れは続くと思います。

何でもかんでもAIを使います。

AIを使ってトレンド予想出来ないか?
という話を東大の松尾研究室にしに行ったのが、
2017年の3月。
その頃は、雲を掴むような話でしたが、
今思うと、やっておいたほうが良かった気もします。

当時の発想は、
未来予想の精度を高めて、
アパレルに売れる企画を提案できれば、
他との競争に圧勝出来るのではないか?
というものでした。

「不確かな問いの正解を導き出してくれる魔法」
という捉え方をしていました。
このような考え方が、過去に人工知能ブームを生み出し、
終わらせてきたのでしょう。

最近のAIの活用例を見てみると、
その目的が少し変わってきています。

・農作物の栽培に導入して最適な収穫の最適化を目指す
・商品の値付けに導入して粗利の最大化を目指す

など、今までは、勘や経験や人間が読み解けるデータを元に
判断してきたことを、大量のデータとAIを使うことで、より
正しい判断を人間が行うための補助ツール、となってきています。

魔法ではなく、サポートです。
確実な未来は誰にも何にも予想できないことを
私たちは理解しました。

そう考えると、もっと気楽にAIも利用できるかもしれません。
「魔法」や「反則」のような使い方を期待してしまいがちですが、
「アドバイザー」や「サポーター」なのです。

私たちの業界では何が出来るでしょう。
とりあえず、chatGPT に、自分の担当のブランドに
何を提案したら良いか、聞いてみましょうか。

吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。

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