SDGs、そのモヤモヤの正体

SDGs、そのモヤモヤの正体

先週、あるtweet に出会って、思わずreplyしてしまいました。
そのtweetはこちら。

”SDGsの目標のひとつめは「貧困をなくそう」です。
「あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ」
これを知らないのであれば、SDGsという言葉をファッションで使っているだけだと理解して良いでしょう。”

SDGsのことをしっかりと勉強してこなかったので、それまで思っていたのは、
「SDGs=持続可能な社会を目指して国連で設定された17個の目標」
であり、わたしたちは経済活動を通して、
「その17個の目標の1つにでも貢献するべき」
ということでした。

アパレル業界のアプローチでは、
12 つくる責任 つかう責任
が多い気がします。

なので、リサイクル、リユース、リセールがメインです。

で、いつも思うのは、このようなアプローチでは、確かに目先、企業の在庫の廃棄は減るかもしれないですが、結果、アパレル消費額は減るので市場の縮小は止まらない、ということ。持続することは不可能です。

SDGsが抱える矛盾が見えてしまい、モヤモヤしていました。

そして、たまたま目にしたのが、先のtweetです。
17個の目標には優先順位があって、それはリスト順ということを知りました。
1位 貧困をなくそう
2位 飢餓をゼロに
3位 すべての人に健康と福祉を
環境問題も大切ですが、その上位には人間が生きていく上で守られるべきことが設定されています。

優先順位を知らなければ、「飢餓を防ぐために使える穀物」を「クリーンエネルギーのために使ってしまう」ことが起こってしまう、のです。

わたしたちは、日々の経済活動でSDGsを意識することは大切なのですが、その優先順位もしっかりと認識することが重要です。
大量生産・大量消費が絶対悪なのではなくて、大量生産・大量消費によって、本当に、貧困がなくなり、飢餓がなくなり、健康と福祉が行き渡るのであれば、良いことなのでしょう。

吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。

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