GMS衣料品の復活

イトーヨーカ堂は、2025年までに実用衣料を除くアパレルからの撤退を決定しました。
GMSでの衣料品販売は20年以上前からの課題と言われ、業界最大手のイオングループでも売場の改革が進められています。

GMSにアパレルの提案をするとしたら、何が出来るか、考えてみました。

そもそも大根を買いに来ている人に対して、ファッションを販売することに無理があった、と結論づけるのは簡単です。が、テナントとして入っているファッションブランドはそれなりに売れているのであれば、やり方によっては勝てるのでは?と考えるのは当たり前ですね。

GMSのアパレルの戦略が、
・ファッションに少し興味のある人に
・最新トレンドから少し遅れた商品を
・買いやすい価格で提供する
だとすると、ユニクロやしまむらとも完全に競合しますし、ずっとベンチマークしてきた結果の敗北宣言です。
しかも、ネットで服を買うことが当たり前になってきた時代ですから、競合は増えるばかり。

一方、実用衣料では、ライバルが多い中でも勝負できている、という事実もあります。

「そこでしか買えないものは、そこで買うしかない」
のと同時に
「どこで買っても同じものは、便利なところで買う」
ことも成立するとすると、
「そこでしか買えないもの」をGMSが提供するしかありません。
何かの”劣化版”ではお客様に買ってもらえないことは、食品のPBで学んでいるはずです。

私なら、型数を絞って、あり得ないぐらいのサイズ展開を提案します。
素材は洗濯がしやすくて、取り扱いしやすいもの。
サイズ選びに悩んでいる人は、非常に多いです。
どんな人にも、絶対に合うサイズがある。
トップスもボトムもアウターもインナーも。
あなたのためのアパレル=みんなのためのアパレル

「私に合うサイズはイトーヨーカ堂にしかない」と思わせたら勝ちだと思いませんか?

あなたなら、何を提案しますか?

吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。

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