ロボット化の本質

外食の厨房作業へのロボットの導入が進んでいるそうです。
その1つが、コンサル出身の社長が創業した、テックマジックというスタートアップです。
https://techmagic.co.jp/

元々、1人で暮らす高齢者用の調理ロボットの開発を検討していたが、家庭用だとサイズやコストの壁が厚かったため、まずは、外食産業をターゲットに据えた、とのこと。

パスタを作ったり、サラダを作ったり、ロボットの方が正確に、高速にできるようです。

外食産業において、人件費率は約30%、と削減出来た場合の経営へのインパクトは大きく、また、セントラルキッチンでロボットを導入することで、食材原価を下げることが可能になります。

今までの自動化は、作るのは人間で接客をタブレット・ロボットなどが行ってきたのですが、役割を逆にすることで、人間にしか出来ない接客をして、店舗での顧客の体験価値を上げようとしているわけです。

接客をマニュアル化して、サービスの質を一定にしてきたことで、外食産業のチェーン店化は進んだわけですが、今では一周回って

将来的には、調理ロボットとフロア担当の現地スタッフだけで海外進出できるようになるのでは、と言われています。
恐ろしい時代ですね。

アパレルに置き換えてみると、どのような可能性が考えられるでしょう?

ついつい、縫製の自動化などを考えてしまうのですが、本質はそこではなく、人間にしか出来ない仕事、人間がやることで価値が大きく上がる仕事は何なのか?を見極めることが必要な気がします。
縫製でも少しづつ自動化は進んでいきますが、アパレルが製品化されて消費者の手に渡るまでの工程をもう一度見直してみると、発見があるかも。

吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。

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