服は道具

作業着スーツブランド「WWS」の公式モデルに、
あの堀江貴文氏が起用されました。

合理主義者の堀江氏ですが、著書で「スーツ嫌い」を
公言している中で、スーツの着用が必須な場面では、
WWSを愛用していたそうです。

スーツが必要な場面として、名門ゴルフ場や会員制ゴルフ場を
挙げています。
一般的な印象ですと、そのようなルールには正面切って噛みつ
きそうな堀江氏ですが、「名門ゴルフ場」や「会員制ゴルフ場」
は売り手市場なのでしょう。
「ルールが守れないならプレー出来ません」
となると困るのは自分なのでルールは守られます。

ゴルフ場でジャケット着用が必要なのは、
ゴルフというスポーツに関係があるわけではなく、
ゴルフ場の雰囲気・文化・伝統を守るためのドレスコードです。

スーツやジャケットは取り扱いが難しいので嫌いだが、
WWSならシワにならず、ゴルフ場のドレスコードもクリア出来る。
堀江氏のような人にとって、買わない理由がないのです。

「服に興味がない人の方が多い。
その人たちが機能的で便利だと感じる服を作ることが大切。」
と言っています。

アパレルの業界には服に興味がある人が集まっています。
最初興味がなくても、仕事で扱っているうちに、
興味も出てきます。
なので、勘違いしてしまうのです。
「みんな服に興味がある」と。

しかし実態は、
「服に興味がある人のほうが少ない」
のです。
興味のない人に訴求するには、
機能と価格で差別化をはかるのが正解ですが、
そこはユニクロやワークマンが本気でやっているので、
少し違う切り口が必要ですね。

所詮、服は消費者が日々つかう道具なので、
道具として突き詰めることが大切なのかもしれません。

吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。

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