Z世代は年代なのか?
先週の日経MJでもZ世代に向けたマーケティングが1面を飾っていました。
Z世代については、こちら
https://mtame.jp/marketing_foundation/Generation_Z/
Z世代の特徴として、
・目先の利益ではなく自分や身近な人が快適に過ごせるものを選ぶ
・環境意識が高いが、我慢してまでエシカル消費をしたくない
・社会基準よりも自分基準
が上げられます。
彼らには、芸能人や有名インフルエンサーを利用したマスマーケティングよりも、身近に感じられるマイクロインフルエンサーの影響が大きい。と言われています。
日本のマーケティングの先端の1つ、食品メーカーでも「今後はZ世代が社会の中心になっていく」としてZ世代をどのように攻略するか、をテーマにしていることが多いようですね。
商品化の過程でも今までは、全体の設計を終えてから順序立てて開発していく「ウォーターフォール型」だったのに対し、短期間で検証や改善を繰り返す「アジャイル型」に変わっていくようでうす。
これを読んで、少し違和感があります。
実は、世代という括りでZ世代という人種が出現したのではなく、年齢を問わず価値観が変化したのではないでしょうか?
私達のアラフィフ世代でも、いわゆるZ世代のような価値観を持っている人は数多くいます(私もその1人です。若ぶっているわけではありません!!)
もちろん40代前半の人にも、30代の人にも、同じようにマスに対して一定の距離をとっている人は居ます。
逆に、Z世代でもマスの作られた流行に完全に乗っかっている人もいます。
なので、マスマーケティングの限界を年齢で区切るのは間違っている。
つまり、日経MJの記事は、「Z世代」のところを「Z価値」と読み替える必要があると思います。
今までよりも、よりマスに載らなくなってきた。
では次の世代は振り戻すのか?というとそうではなく、更に細分化されていくのでしょう。
アパレルは常に世代やセグメントとの戦いでした。
今後は、今よりも更に狭い範囲でのマーケティングが必要になってきます。
アパレルの苦戦は、マーケティングの進化によって作られたのかもしれません。
モノがますます作りにくい時代になっていきます。。。
アパレル業界のニュースを7つ選ぶ #7picks は、こちら
その他、毎週月曜日配信のメルマガ「アパレル業界の〇〇な話」もよろしく。バックナンバーはこちら
展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。
~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。