レリアン下請法違反勧告から分かること

レリアン下請法違反勧告から分かること

アパレル業界の〇〇な話 20200225

 

お世話になります。
京都エモーション 吉川です。

筋トレを初めて分かったことは、筋トレは目的によって全くやることが違う、ということです。私は、目に見える筋肉をつけたいので、鍛えたい筋肉に如何に負荷をかけるかが大事なのですが、人間は本能的に「楽しよう」として、いろんな筋肉を動員しようとするそうです。なので、鍛えたい筋肉に効く正しいフォームを身につける必要があります。

今までやってきたスポーツで、もっとも理屈っぽいスポーツかもしれません。

では、今週の〇〇な話です。

レリアン下請法違反勧告から分かること

先日、レリアン下請法違反で23億円返還というニュースがありました。
業界界隈でだけ話題になったのですが、最初のニュースでは、
「売れ残った商品を不当に返品して、支払から勝手に相殺するなどの納品業者13社に対して下請けいじめがあった」
というものだったので、
「ありえない」
「最低の会社」
「こういう古い体質の会社が残っているのが業界の悪」
のようなコメントが溢れていました。

その後、「不当に返品された」納入業者10社が記者会見を行い、
「長年、同じ条件で取引しており、ともに成長してきた。下請けいじめはない」
という声明を出した。
・記者会見をしていない3社も同じ見解であること
・公正取引委員会へは「下請けいじめはない」という「上申書」を提出していたにも関わらず、勧告が出されたこと
・23億円は受け取らないこと
が発表されました。

公正取引委員会が問題にしたのは取引基本契約が無いことだったようなので、23億円返還勧告ではなくてもよかったと思われます。

レリアンとしては、この騒ぎで23億以上にブランドイメージが大幅に下がったでしょうし、レリアンの売上が下がると、その納入業者にもダイレクトに影響が出ます。
本当に誰が得したのでしょう?
レリアンのことを叩いていた人は、どう思っているんでしょう?

今は分かりませんが、以前、109を代表するブランド:◯◯ル◯◯ビーも同じような取引形態でした。
上代は納入業者が決め、下代は上代の50%。ここで売れ残ったものは返品され、50%マークダウンされた上代で再納品、この時の下代も新上代の50%。
つまり、原価率25%で作れば損はしない、というものでした。

販売業者と納品業者の信頼関係があれば、この条件の方が納品の品質レベルは上がると思われます。

信頼関係がない100%買取の場合、納入業者のゴールは「納品すること」になってしまいます。そして、予算達成するためだけの販売計画で商品仕入をしていた販売業者は、計画通りに販売が進まないと、売れ残ったものにイチャモンをつけて返品しようとする、という構図が生まれます(生まれています)。

 

ご意見・ご質問等ありましたら、info@tenjikaionline.com 吉川までメールお願いします。