DoCLASSE内定取り消しとプロの仕事

DoCLASSE内定取り消しとプロの仕事

 こんにちは。
 展示会オンライン主催 京都エモーション 吉川です。 

 全国に緊急事態宣言が出ました。5/6 までの予定ですが、「どういう状況になったら緊急事態宣言を解除するか」を定義して発表したほうが、抑制効果があると思います。例えば、全国で新しい感染者が0の日が2週間続いたら解除する、とか。外出しないことは目標ではなく、手段ですから。

 目標を明確にしたら、早くゴールに辿り着くこともありえると思っています。

 DoCLASSE内定取り消しとプロの仕事

 4/17 yahooニュース 個人版 の松下久美さんの記事より

https://news.yahoo.co.jp/byline/kumimatsushita/20200417-00173857/

 きっかけは、4/1 のNHKのニュースだったようです。その内容は、入社式の5日前に、突然内定取り消しのメールを受け取った学生さんが、3/31 に別の企業の面接を受け内定をもらったというものでした。

 そして、4/17 にファッションジャーナリストがyahooニュース個人版で、取り消した企業がDoCLASSEとした記事を書きました。

 伝達方法がメールだったこと、そのメールをみた学生が会社に連絡をしても対応してもらえなかったこと、からもう少しマシな対応があったのではないか? そして、DoCLASSEの今春のTシャツキャンペーンのコピー「大人の品格」を揶揄するものでした。

 まず、新型コロナウィルスという未体験の危機に対して、苦渋の選択をしたDoCLASSE はすごいと思います。こんなことをしたら、ブランドのアンチが増えるだけなのは分かった上で、経営者としてこの状況を乗り越えるために必要という判断をしたことは、ある意味評価されることではないでしょうか?ただし、その伝達は第一報はメールで行ったとしても、会社から人が出向いて内定者と個別にちゃんと話をしたり、話を聞いてあげたり、次の就職先を探してあげる必要があったと思います。

 なぜ、ここまで出来なかったのか?非常に疑問です。

 今回のこの記事を見て残念に思ったことがあります。4/1のNHKのニュースではDoCLASSEの名前は出ておらず、新たな就職先の「コジマ」だけ名前が出ていました。この記事は、内定取り消しをした企業が DoCLASSE であること、コピーと真逆の対応であったことを言いたいだけです。「もっと誠意のある対応があったはず」と言うのであれば、その「誠意のある対応」がどのようなものかを出すべきでしょう。そして、DoCLASSE の名前を出す以上、なぜこのような判断になってしまったのかをちゃんと取材して記事にするべきだと思います。

 1億総コメンテーターの時代ですから、プロが手本を見せないと!

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吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。