先日日経MJに、コロナ禍でも出店を続けるミシュラン1つ星シェフ鳥羽周作氏のインタビューが載っていました。(シズる株式会社 http://sizuru.co.jp/)
「従来のオーナーシェフというと、有名店で何年か修行して技術を習得してから独立のが当たり前でしたが、これからのシェフは、技術だけでなく経営を学び、地盤を固めてから独立するほうが長く続くのではないか?」
と問いかけています。
また、
「もはやレストランを軸にした経営は限界で、コロナのような危機に対しては、宅配やテイクアウトは根本解決になりません。お店が赤字でも、継続的に収益が上がるストック型ビジネスが必要である」
と言います。
鳥羽氏の会社では、レストラン事業の他に、食品メーカーや小売に対して、レシピ・商品の開発やパッケージデザイン、PR支援、自社サイトによるネット通販、オリジナル商品の卸販売も行っています。
レストラン事業では基本的にシェフがずっと店にいる必要がありますが、新業態のレストランでは不在でも成り立つようにしたそうです。
不況にあえぐアパレル業界でも参考にすべき考え方ですね。
全く新規の別事業ではなく、今までの知識と経験を少しピポットした場所で活かすということが出来ているところって少ない気がします。
新しい切口のブランドは多いのですが、そもそも服があり余っている中で、よほどのフックがなければ消費者には刺さるわけがないのに。
特に私たちOEMビジネスは、自分たちを誰が高く買ってくれるのか、考える必要があると思います。
今年も残り、2ヶ月半。2022年に向けて動き始めるなら、いいタイミングなのではないでしょうか?
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展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。
~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。