転職先への「手土産」??
今年1月、ソフトバンクから楽天モバイルに転職した人が、ソフトバンクの営業秘密を無断で持出したとして不正競争防止法違反容疑で逮捕される事件がありました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/df5f931bb73e09eb3eeac027400e768fabac55d6
そもそも営業秘密にあてはまるための要件は
▽秘密として管理されている「秘密管理性」
▽有用な情報である「有用性」
▽公然と知られていない「非公知性」
の3要素が必要ですが、情報が適切に管理されていないなどの理由で営業秘密にあてはまらないケースもあり、転職時などに情報が持ち出される数は非常に多いのが現状とのことです。
確かに、「秘密管理性」は弱そうですね。
実際、アパレル業界で刑事事件になるような営業秘密は何があるでしょうか?
デザインや色、素材の情報?
生産背景?
価格、発注数量?
新ブランド情報?
IT業界の情報や金融関係の情報に比べると、あまり、お金の匂いがしないのは私だけでしょうか?
他より安くすれば売れる量は、今も一定数あると思いますが、年々その量は減っているように感じます。
技術的な優位性をアパレルメーカーが持っていないことも、お金の匂いがしない原因なのかもしれません。
技術的な優位性が商品・サービスの優位性に結びつかないことも原因でしょう。
お互いが持っている情報の価値がドンドン上がっていくようになれば、業界も活性化するように思います。
どんな服が流行するかではなくて、本当に服を欲しがっている人の数や予算、欲しい服の内容、といった顧客情報をどれだけ正確に把握出来るか、が勝負ではないでしょうか?
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展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。
~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。