世界で拡大する容器再利用をアパレル的に考えてみる

お世話になります。
京都エモーション 吉川です。
今週は、世界で拡大する容器再利用をアパレル的に考えてみる をお届けします。

ジムのトレーナーに「体重を減らすにはどうしたらいいですか?」と聞いたら、
「食事のカロリー計算が、最も簡単で効率的」という返事でした。当たり前過ぎて面白くないのですが、ボディービルダーの減量も基本的にはg単位でのカロリー計算で行われています。
有酸素運動よりも筋トレが有効なのは、基礎代謝が上がる、トレーニング後もカロリーが消費される点にあるようです。
かっこよくて可愛い服の提案だけよりも、かっこよくて可愛い体作りも提案したほうが消費者に受け入れられるでしょうね。

 世界で拡大する容器再利用をアパレル的に考えてみる

先週の7picksでも取り上げました。

米国で2001年に創業し、ごみ削減に向けて先進的な取り組みを進めるスタートアップのテラサイクル(TERRACYCLE)は、“世の中から捨てるという考えをなくす”という理念のもと、2020年10月には、日本で新たに容器再利用事業「ループ(LOOP)」を始動します。
https://www.wwdjapan.com/articles/1092811

「容器の所有権を消費者から企業に戻す」というコンセプトで、消費者はデポジット込みで商品を購入し容器を返したらデポジットが返金される、というモデルは、一昔前のビール瓶のモデルと同じですね。

ビール瓶モデルが廃れていったのは、消費者にとっても企業にとっても、回収作業が面倒でコストも掛かっていたからですが、当時はSDGsの考え方も価値観も希薄でしたので、今の時代には合うかもしれません。

アパレル業界で考えてみると、着古した衣類を回収してリサイクルする、というやつではなく、店頭や輸送での共同保有や共通化の方が効果があると考えます。

物流コンサルタントの方に聞きますと、シガラミがあって標準化が進まないようですが、まずは、
コンテナやパレットに合わせたケースのサイズの標準化
必要ですね。
・リユースできるケース
・海外からの輸入時にこのリユースできるケースを使用
 (物量の多少に合わせて費用負担が変わる)
・トラックや倉庫も効率化可能

そういえば、石油由来のレジ袋やショッパーは有料になりましたが、商品が1枚ずつ入っているPP袋は、そのままですよね?
業界として手を打たなくてもいいのでしょうか?

日本のアパレル業界で行われていることは、果たしてどうでしょう?
”トキ”がなければ、”トキ”を作らないと。

アパレル業界のニュースを7つ選ぶ #7picks は、こちら

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吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。