マーケットインに騙されない

今まで、散々、
プロダクトアウトではなく、
マーケットインで考えろ
と言われてきました。

が、実際には行われていません。

「この製品を何とか売る方法はないか?」
「このサービスをどうやったらもっと売れるようになるか?」
を考える場面の方が多く感じます。

商社の立場から考えると、

お客さんから「こんなん欲しい」=『マーケットイン』

と言われたほうが、

工場さんから「お客さん紹介して」=『プロダクトアウト』

と言われるより、ビジネスの組み立ては簡単です。

理由は明白で、
「買ってもらえること」=「売れること」
が確定しているからです。

みんな、頭では分かっているはずなのに、
なぜ、マーケットインで出来ないのか?

それは、
マーケットインで開発した製品やサービスが
想定したように販売できなかった
からではないでしょうか?

・仮説、テスト、検証を繰り返したのに売れなかった。
・想定したマーケットが実際には無かった
ということなので、撤退すればいいのですが、
そう簡単には撤退できないですね。

だから、出来上がったものを手を変え品を変え、
売れるように努力する訳です。

このように結果的にプロダクトアウトになってしまった
製品・サービスが山のように出来上がり、
そこに2次的に
「売り方を知りたい」
というマーケットが生まれ、マーケティングという魔法の言葉が
溢れることになります。

特に、この情報拡散社会では、
売れるものは認知されれば勝手に売れていきます。

なので、マーケットを見切る力が必要なのかもしれません。

吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。

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