ライフステージという考え方

人生100年時代
社会にかかわる活動量を年齢によって制限する必要はなく、
ライフステージ単位で考えるべきではないか?

スーザン・ウィルナー・ゴールデン著 “Stage – Not an age”
で提唱されている考え方です。

50代で人工透析している人もいれば、
70代で毎日運動している人もいます。
年齢では前者のほうが若いですが、
ライフステージでいうと後者のほうが若いと言えます。

ライフステージの若い人は、積極的に社会と関わっていくべきです。
AIを本格的に使っていく時代に、
自分の経験はどのようにしたら生かされるのか、
しっかりと考えた良いでしょう。

ここまでの話、なんとなく意味は分かるが、抽象的すぎて、
実感がわきませんよね。

業界や業務には大きく分けて2種類あります。
1)AIがやった方が良い業界・業務=デジタル化が進んでいる業界・業務
2)AIには向いてない業界・業務=デジタル化が遅れている業界・業務

アパレル業界で具体的に考えてみます。
業界全体としてはデジタル化が遅れていますが、
業務によっては進んでいるところもあります。

例えば、トレンド分析やトレンド予想はデジタル化が進んでいます。
過去は企画の人が雑誌やネットで情報を集めて編集していましたが、
デジタルの力を借りれば、圧倒的に集める情報量を増やせます。
「編集は人間が」と思いましたが、過去のデータを根拠にする業務は、
デジタルのほうが良さそうです。

物流関係は、国際物流も国内物流ももデジタル化が進んでいます。
検数や入出荷業務も人間が行うよりもデジタルに任せたほうが正確になりそうですが、これからの話です。

店頭の在庫調整もデジタルで行ったほうが正確に行えそうですが、
全体最適までのデジタル化はこれからでしょう。

生産面では仕様書や用語の標準化もこれからです。

このような、「これからデジタル化すべきこと」は、
経験のある人間にしか出来ないことです。

アパレル業界にたくさんいるライフステージの若い人は、
ぜひ、デジタルになる前のデジタル化の業務で活躍して欲しいです。

吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。

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