台湾 クリーニング店の80代夫婦の話

台湾 クリーニング店の80代夫婦の話


https://globe.asahi.com/article/13736370

ニューヨークタイムズ 世界の話題から。

台湾の老夫婦(81歳と84歳)が経営するごく普通のクリーニング店が、老夫婦がインスタグラムでモデルをしてバズっています。


着用しているのは、お客さんの服、ただし、引き取られずに忘れられたもの。

お孫さんがスタイリストをしています。

台湾の老夫婦は、そのインスタグラムの中で輝いていて、自分たちが楽しんでいることが伝わります。

特定の物や場所を紹介しているわけではなく、何かのノウハウを伝授しているわけでもありません。

全くビジネスの香りがしないです。

実際には、彼らの写真を見て自分が商品を取りに行き忘れていることを思い出し、取りに来るお客さんもあるようですが。


https://www.instagram.com/wantshowasyoung/

どうです? 老夫婦がイキイキしていることが写真から伝わってきます。

このニュースを見て、私は「古き良きSNSの時代」を考えずにはいられませんでした。

SNSは元々、個人の情報発信メディアでしたが、いまや、お金を儲けるための道具と化しています。
新聞、ラジオ、テレビ、雑誌など既存のメディアに栄枯盛衰があるように、SNSにも栄枯盛衰があります。栄・盛と枯・衰の分かれ目はどこにあるのか、それは、ビジネス臭があるかどうか、ではないでしょうか?
マスから個のメディアに流れたのも、個の方が信用が生まれたから。それがある一定のボリュームを超えると、ビジネスになり、結果、ユーザーからの信用を失い、メディアとしての信用が失われます。そして、また新しいメディアが生まれることになります。

台湾のクリーニング店のようなSNSの使い方が、ユーザーからの本当の信用を獲得するのであって、それは理屈ではなく感情に訴えるものなのでしょう。
文字であろうと、画像であろうと、動画であろうと、音声であろうと、その原則は変わらないと思います。逆にいうと、今や、理論的で有益であることが普通で鬱陶しくて、より感情的なものが受け入れられつつあるのかもしれません。

感情に訴えるSNSのアカウントあったら、教えて下さい!!

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吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。