D2Cは進化する!
中国の独身の日11/11のセールで、ライブコマースの利用が拡大したようです。
日経MJによると、2025年の中国のライブコマースの市場規模は、2020年の5倍以上に成長し、100兆円を突破する見通しです。
その中で、沿岸部の工場がライブコマースの利用を拡大しています。
シルクの産地として知られる江蘇省蘇州にライブコマースの拠点がオープンしました。ライブコマースの映像を撮影してネットに配信する専門スタジオを中心に倉庫も備わっています。
運営するのは、tiktokです。
ここから工場自身がライブコマースを発信するわけです。
その背景には、
1)物流コストの高騰で欧米向けの採算があわない
2)コロナで港のクローズなどがあり物流が停滞している
ということがあります。
これまでは、インフルエンサーがライブコマースを行っていたわけですが、工場の従業員がその専門的な知識を生かして商品を説明します。
1社ではライブコマースの設備投資は負担が大きいため、共同で建設する取り組みも広がっています。
工場の人がライブコマースで商品の販売を始めるということは、D2Cの進化形です。
よくわからないインフルエンサーを起用することは、「何を買うか?」ではなく、「誰から買うか?」という問いに対する答えの1つだったわけですが、より、モノの本質に近付いていると言えるでしょう。
工場の人が集客や販売のノウハウを身につければ、私達のような中間業者は言うに及ばず、ブランド側の立場も危うくなってきますね。
5年後には、越境VRライブコマース受注生産とかになっているんですかね。
展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。
~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。