冷静に、冷静に、

冷静に、冷静に、

先日、朝、渋谷の道玄坂を歩いていると行列が出来ていたので何事か、と思っていたら、+J の発売日でした。

みなさんは買われましたか?

一部、専門家からは厳し目の意見も出ているようですが、すごい人気のようですね。

名古屋では密になることを気にせず、商品の取り合いが起こって、さながら、ドラマで見るタイムセールのようでした。

あの報道を見て、少しデジャブだったのですが、何かというと、少し前にユニクロ中国であった「カウズ」コラボ商品の販売の報道がありました。

シャッターが開くと同時になだれ込む人、人、人
とりあえず、何でもいいから手に取る人
転売目的の人も多かった様子。

中国の報道を見て「バブルってこういうことなんだなぁ、やはり、中国はまだ消費の文化レベルが成熟していないな」と思っていましたが、日本でも同じでしたね。

思い起こすと、80年代のDCブランドブームの時は、今はなき、四条河原町の阪急百貨店も、正月明けのセールの時は行列がすごかったです。

90年代は、109でしょうか?同じく、福袋を買い求める人が行列を作り、買った後109の周りでは物々交換が行われていたような。

2000年代は裏原、といつの時代も同じですね。

少し前もナイキのスニーカーを買う人の行列を千駄ヶ谷で目撃したような。

ただ、2000年を境に大きく異なるのは、2次流通市場の有無、商品が値上がりするか、投機対象になっているかどうか、ではないでしょうか?

実態価値以上の価格て取引がされることがバブルであるならば、メルカリで高く売れるから買う、というのはバブルですね。

バブル分で世の中が回っているという側面もあるので一概に否定は出来ないと思いますが、実態が伴っていない値上がりの期待感というものは、慎重に見極めたほうがいいかもしれません。

ただ、このような事態を作っているのは、完全に売っている側です。

限定コラボ、復刻、などをポンポン出して、消費者の消費行動を飽きさせないようにしているだけで、余剰在庫も発生しにくくサスティナブルなのかもしれません。

しかし、消費者は踊らされていることに気付かないのでしょうか?
今、コラボで売りまくっているブランドは、その頃には、1抜けしているんでしょうか?


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吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。