アパレルOEM お客さんから信頼を得る方法

アパレルOEM お客さんから信頼を得る方法

こんにちは。伊藤忠商事から独立して12年、アパレル業界24年 展示会オンライン 吉川です。今日は「アパレルOEMでお客さんから信頼を得る方法」について考えてみます。

 目次

  1. はじめに
  2. お客さんからの信頼とは?
  3. どうしたら信頼を得られるのか?
  4. 最後に

 はじめに

私はアパレルOEMビジネスに24年携わっているわけですが、今まで色んなお客さんと商売をしてきました。私のことを信頼してくれるお客さんもいれば、信頼してもらえない場合もありました。多くの場合、会社と会社の取引関係があって、その中で個人と個人のやり取りになるため、オーダーをもらうことよりも、個人としてお客さんからの信頼を得ることのほうが難易度が高いケースが多いです。
 取引実績を伸ばそうと思うと、個人として信頼を得ることが必要です。お客さんから見ると、各仕入先の得意不得意はある程度分かっている上で、それでもどの仕入先にオーダーするかは、個人としての信頼があるかどうかに左右される場合が往々にしてあります。

 信頼を得る方法を考える前に、まず、お客さんからの信頼とは何なのかを考えてみましょう。

 

 お客さんからの信頼とは?

 お客さんがあなたのことを信頼するのは、どんな場面だと思いますか?

スケジュール通りに進んでいて、何も問題が起こらないこと、これが一番の信頼です。

「〇〇さんに依頼したら、納期も品質も何も問題なく商品が上がってくる」

 

 しかし、このアパレルOEMの仕事をしていて、何も問題が起こらないことは非常にまれです。昔に比べて工場のレベル(対応レベル問いう意味です)も上がってきていますので、致命的なことは起こりにくくなってきていますが、半年間一切問題ない、ということはあり得ません。

 

 となると、お客さんも日々様々な問題を目の当たりにしています。商品の数だけ問題を見ています。そして、このような問題が当たり前の状態では、信頼は絶対的な基準ではなく、相対的な基準になりがちです。いくら自分達の問題を減らしても、他社の問題のほうが少なければ信頼は得にくいですし、逆もあります。

 

 では、どうやったら信頼を得ることが出来るでしょうか?

 どうしたら信頼を得られるのか?

 問題発生が当たり前の場合、早めの報告や起こりそうな問題の事前のアナウンスなどは必須です。これは、ある程度の経験があれば、出来るようになると思います。

 では、経験があれば信頼を得られるのかというとそうではありません。

 

 私が一番大切だと思うことは、「逃げないこと」です。

 

 「逃げないこと」は以下の4つのことです。

 

①起こった問題を放置せずに真摯に向き合うこと

②人のせいにしないこと

③解決のためにベストを尽くすこと

④怒られることが分かっていても、ちゃんと説明すること

 

怒られるのを嫌がって、連絡をマメにとらず、問題を放置する人、案外多いです。

そして、その結果、お客さんの社内の立場が悪くなっていくことがあります。

 

 いくらいい提案があっても、問題が起こった時に逃げる人のこと、信頼できますか?

 いくら知識と経験があっても、問題解決をしてくれない人のこと、信頼できますか?

 

 人間は、トラブルが怒った時こそその真価が問われます。もちろん、問題を起こさないようにすることが大前提ですが、有事の時にどういう対応が出来るかが重要なのです。

 

 ですから、例えば、納期が遅れそうになっている時は、お客さんに状況の説明をしっかりすること、その解決のためにたてている対策を説明すること、その対策を自分が中心をなって動いていることを説明すること、が大切です。

 

 中途半端な説明や、うその説明は事態を悪化させることがありますので、注意が必要です。また工場や仕入先からの情報をそのまま伝えることも、信頼を失うことに繋がります。

「工場はこう言ってきてますが、こうしたら良くなると思うので確認しています」など、あなたが解決しようとしていることを理解してもらわなければなりません。もちろん、説明だけでなく、結果も伴わなければ、信頼は得られないでしょう。



 最後に

 当たり前のことばかり、と感じられるかもしれません。でも、出来てない人が多くいることも事実です。ということは、「当たり前」ことを「当たり前」にすると「信頼を得られる」ということになります。

 

 簡単ですね。

 

 あなたがお客さんの信頼を得て、ビジネスを伸ばしていくことを期待しています。

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吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。