環境省のレポート、いいですね!
環境省がまとめた
SUSTAINABLE FASHION これからのファッションを持続可能に
というレポートはご覧になりましたか?
現状の分析はかなり的確にされています。
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/index.html
某コンサル先生もこれをみてファッションのサスティナブルの資料を自作することを諦めたとか。
適量生産・適量購入・循環利用への転換が重要で、今後は「ファッション・ロスゼロ」と「2050年カーボンニュートラル」を共通ビジョンに掲げ、参加企業を中心としたコンソーシアムの設立を目指すとのこと。
ここで解決しなければならない問題は、商品サイクルを短くし、価格を安くすることでシェアを獲得するというアパレル業界の標準的なビジネスモデルを転換できるか?
商品サイクルを短くすることは、広告代理店やマスコミが百貨店やファッションビルを巻き込んでアパレルメーカーと作り上げた、消費者の消費意欲を刺激し続けるための仕組みなので、広告代理店やマスコミからの発信が必要ではないでしょうか?
客数が減って売上が下がることに百貨店やファッションビルは耐えられるか?
短サイクル低価格という誘惑にアパレルメーカーは勝てるのか?
そして、結果的に掌返しになるマスコミは消費者からの信頼を損なわないか?
ぽっかり空いた短サイクル低価格の市場に参入してくるところは無いのか?
商品を購入することが消費者の投票だとすれば、一番変わらなければならないのは、消費者の行動なわけです。消費者の行動を変えるために、労力や手間がかけずに消費者にもメリットがある形で再利用・資源化を促す方法や手段を、この業界から提案できなければ、いけないですね。
環境先進国が多いEU圏で、消費者の意識がどのように変化していったか、その過程でどのようなことが起こってきたのか、を調べてみると良いかもしれないですね。
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展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。
~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。