おはようございます。
京都エモーション 吉川です。
2020年はSDGs元年だそうです。
アパレル業界ではエコやエシカルというキーワードは10年以上前からあったので「またか」とか「いまさら」みたいな感覚が拭えません。
ようやく一般の消費者にも、SDGsの意識が向いてきたことは良いことですね。
では、エコ素材やオーガニック素材が本当に消費者に選ばれるのか、というと少し違うような気がしています。
先日、全く違う業界の人とSDGsの話になりました。
その中で会社の先輩が、あるコスメファンの大ファンになった話を聞きました。
そのコスメブランドのSDGsの動画に
今後一切、動物実験をしない
というものがあったそうです。
その先輩は、動物実験を残酷だと思い、今まで動物実験が行われていたことを知らず、知らなかったこと恥じたそうです。結果、このコスメブランド以外のものを使う気がしなくなった、と。
また、別の人からは、チョコレートの原料、カカオ生産の実態について聞きました。カカオはアフリカや南米、アジアで栽培されていますが、未だに奴隷のような労働環境で子供も働かされているそうです。
そのような環境でつくられたカカオ原料を使っている製品は口にしたくない、と思いました。
アパレル業界のSDGsのブランディングって、環境を守るとか、無駄をなくす、など理性に訴えるものが多いです。しかし、消費者に刺さるSDGsのブランディングは、理性に訴えるものではなく、感情に訴えるものなのではないでしょうか?
消費者自身が加害者になるようなことはしたくない。
消費者自身が搾取する側になりたくない。
潜在的な罪悪感に訴えることが、共感を生みブランドのファンを作るきっかけになるかもしれません。
note「アパレルOEMビジネスの話をしよう」 第3話 アパレルOEM・アパレル直貿の注意TEN-2 も更新しました。
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展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。
~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。