ソーシャルセラーの時代

ソーシャルコマースは、
「ソーシャルメディア、SNSを通じた販売形態」
と定義できますが、
「個の信頼の上に成り立っているビジネス」
という要素を追加することが出来ます。

売り手は、SNS上でフォロワーを獲得しフォロワーからの
「この人が勧める商品なら良いものに違いない」
という信頼の上に成り立つビジネスモデルだということです。

今の日本ではインフルエンサーがその売り手を担っています。
中国でも昔はKOL(キーオピニオンリーダー)と呼ばれる
インフルエンサーのライブコマースが大流行しました。
しかし、今は、ソーシャルセラーに変わってきました。

ソーシャルコマースは、今や中国が最先端。
今の中国の流行が5年後日本にやってくるとすると、
今の中国は注目しておくべきです。

インフルエンサーとソーシャルセラーには違いがあります。
インフルエンサーは主に広告収入を主な収入源にしているのに対し、
ソーシャルセラーは自身で商品の買い付けから在庫調整、
値付けまで行います。

5~6年前までは中国でもインフルエンサーは有効な訴求手段でしたが、
インフルエンサーを起用した企業PRは飽和状態に陥り、
消費者がそうした宣伝に徐々に懐疑的になり始めました。

その結果、インフルエンサーマーケティングの効率は下がり、
高額な出稿費(=広告費)が成果に見合わなくなってきたのです。
そして、インフルエンサーに代わり、ソーシャルセラーが注目され始めました。

ソーシャルセラーとインフルエンサーでは、
普段投稿するコンテンツの種類も異なります。

インフルエンサーは
・自身のライフスタイル
・趣味趣向
を切り取ったものが多いのに対し、

ソーシャルセラーのコンテンツは、
・自身の得意領域に関する専門知識を紹介したもの
が多いです。

ソーシャルセラーは
「フォロワーの悩みを解決する役割」
を担っているからです。

インフルエンサーは憧れを抱かせる
ソーシャルセラーは信用してもらう。

「あれ食べた」「あれ買った」
ではなく、
「悩みの原因はこれです」「こっちのほうが良い」
など専門的な口コミが勝る時代が来るのでしょう。

今から各分野で仕込んでおけば、
5年後のインフルエンサー衰退期にウハウハですね。

恐らく、今のインフルエンサーには、
自身のビジネスモデルを変える勇気はないので、
新規参入には今がチャンスなのかもしれません。

あなたなら何を仕込みますか?

吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。

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