具体と抽象を往復する

「思考する」とはどういうことかを知りたくて、

「賢さをつくる」
という本を読んでいます。
https://www.amazon.co.jp/%E8%B3%A2%E3%81%95%E3%82%92%E3%81%A4%E3%81%8F%E3%82%8B-%E9%A0%AD%E3%81%AF%E3%82%88%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%80%82%E3%82%88%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%9F%E3%81%91%E3%82%8C%E3%81%B0%E3%80%82-%E8%B0%B7%E5%B7%9D-%E7%A5%90%E5%9F%BA/dp/4484192330/

少し内容を紹介します。

早速ですが、あなたは「賢い人」というと、どんな人を思い浮かべますか?
実は、小さい時と大人では、その定義が変わってきます。

小さい時には、「テストの点数が良い人」が「賢い人」になります。
大人になると、「頭の回転が早い」とか「いろんなアイデアが出る」とかになります。

小さい時は「インプット力」が重視され、
大人になると「アウトプット力」が重視されるようです。

インプット力とは、個々の事象を整理・体系化し、
より抽象度の高い概念にまとめていく力です。

例えば、日本史で平安時代を学ぶとき、
普通、年表に沿って起こった史実を「具体的に」覚えていきます。
一方、「インプット力」のある人は、個々の史実から、
「平安時代とは、どういう時代なのか?」と「抽象的に」考えます。
具体化と抽象化を行ったり来たりしながら、理解を深めていきます。

ビジネスで考えてみると以下のようになります。
「タピオカ店が流行っている」となったとき、
なんとなくタピオカ店を始めるのは最悪ですね。
「次のタピオカは何か?」を考えたほうがよいです。
では、どのように思考するか、具体化と抽象化で考えてみます。

過去に流行った、タピオカ、抹茶スイーツ、搾りたてモンブランから、
「若い女性は新しい和スイーツが好き」と抽象化が出来ます。
この抽象から、具体化に入ります。
和x洋で、黒蜜プリン とか、きなこアイス などが浮かんできます。

このように、具体化と抽象化を往復することで、
ビジネス思考が深まります。

アパレル業界では、具体化からの抽象化が足りなかったり、
具体化と抽象化の往復が欠けていると思う場面が多くあります。
また、抽象化せずに具体化だけを追い求めている場面も多いです。

具体化と抽象化の往復のスピード、距離、回数を増やしていくことで、
思考は深まります。

話し方や、文章の書き方にも、この考え方を活かしたいと思います。

吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。

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