〇〇ウォッシュ

今年からフランスでは循環経済のための廃棄禁止法として、
衣料品の生産国の表示が義務付けられました。

衣料品のテキスタイル、染色・プリント、縫製の3工程が
それぞれどの国で行われたかを明記しなければなりません。

製品のトレーサビリティーを目的としたこの法律は、
グリーンウォッシュやフレンチウォッシュの防止策としても
注目されています。
グリーンウォッシュとは、環境負荷が低い商品と思わせるよう
情報操作された商品、
フレンチウォッシュとは、メイドインフランスと思わせる商品、
です。

あくまでも「循環経済のため」の「廃棄禁止法」の一環の措置ですが、
裏返せば、
〇〇ウォッシュが横行している、
と言えるのではないでしょうか?

消費者にライフスタイルを提案する、という大義で、
拡大解釈をしたり
表面的な側面しか見ない
流行のキーワードを振りまいているような
ウォッシュだらけな業界なんでしょう。

このようないたちごっこは昔から続いてきたことで、
なくなることはないと思います。

時代とともに情報拡散スピードがどんどん早くなり、
情報強者と情報弱者の格差が広がっています。
情弱ビジネスが悪いのか?
弱者には努力が足りないのか?

やはり、騙して買わせる行為はよくない。
でも一番怖いのは、
無意識にウォッシュしてしまっている人です。

売る側も買う側も本質をみようとする努力は必要でしょう。

吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。

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