それ、本当ですか?

去年から、あるビジネス講座を受講しています。
多種多様な方がビジネスを学びに来ていて、
刺激や学びを得ています。

先日、同じグループに「睡眠コンサルティング」
をされている方がいらっしゃいました。

「自身が良い睡眠が出来ずに悩んでいたが、色々と
勉強して克服できたので、睡眠で悩んでいる人を
助けてあげたい!」
という素晴らしいポリシーだと思います。

その一環で、
「パジャマの縫い代が睡眠の妨げになっているから、
縫い代が当たらないパジャマが大切」
みたいな話が出てきました。

それ、本当ですか?

中にはいらっしゃるかもしれないですが、
縫い代が意識できるほどフィットするパジャマは
縫い代以前に、安眠を促すパジャマとは言えません。

メーカーのセールストークをそのまま言っているだけのような
気がして、一気に冷めました。

安眠にはいろんな要素が絡んでいて、パジャマもその
要素の1つです。
ただし、パジャマの影響力は、他の要素、例えば、
・自律神経
・食事
・疲労度
・環境(温度、湿度、音、明るさなど)
に比べて、著しく低いと思います。

安眠への道は遠く険しいので、
ひとつずつ問題を解決していくことが大切なのかもしれませんが、
優良誤認になりかねませんし、
消費者の期待を裏切ることになります。

睡眠コンサルタントも悪いですが、
メーカーの責任も大きいと思います。

服が持っている力は非常に大きくて可能性もある一方、
所詮、服なので、解決できることには限界があります。

課題解決に向けうことは技術革新のためには大切ですが、
課題解決が手段になってしまうと、良からぬことになりますから、
注意が必要ですね。

吉川一平

展示会オンラインの主催者です。アパレルOEMのビジネスをして20数年の、そこそこベテラン。ある工場の社長から付けられた呼び名 「カットソーの貴公子」 は使ったことありません。

~略歴~
京都大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社へ入社。 退職するまでの12年間、アパレル部門で製品OEMビジネスに携わる。 2008年独立し、株式会社京都エモーションを設立し、現在に至る。

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